今回の建物はどんなデザインが良いか?

前回まで、予算、土地、そしてプランニングの考え方と連載してきました。
そして、いよいよ楽しいデザインのお話です。今回はBROOKの真骨頂と言える部分なので、かなり長い文章になってしまいました!(笑)

そもそも、都市型の住宅に住みたい人ってどんな人だろうか?
今までの経験上、秋田で家を求める場合、一般的にはゆったりした土地におおらかな計画で自宅を建てる方が多かったように思います。
では、好んで街中に住みたがる人は?
これは間違いなく「暮らすことが上手な人」。
それは、どのような環境に身をおいても自分なりの価値観で世界を作ってしまえる人。

例えば、スローライフ的な暮らしを楽しみたいと思った時、一般的にはいわゆる「田舎暮らし」を考えます。ところが、暮らし方に自信がある人の場合、住む場所は問いません。どんな場所にあっても、自分で居心地の良い空間を作ってしまいます。この術を身につけた人は、都市生活を目一杯楽しめる「暮らしの達人」です。
なにしろ街中は便利ですから、ふと思い立って、近所の花屋で植物を買って帰ることもできます。ケータリングを頼むのも簡単。そして、徒歩圏内にカフェや雑貨店、飲食店、もちろん駅ビルも、そしておしゃれな美容室もすぐそば。もしかすると徒歩通勤が可能な人もいるかも?
とにかく便利さこの上なしですね!確かに、暮らす上ではこんなに良い立地はありません。

逆に足りないものは?
それはゆとり感や落ち着き、ホッとする空間でしょうか?
だんだんと答えに近付いてきました。
なるほど、外観は都市型のデザインとしてあくまでもクールにその街並みに沿うように。そして、一歩家に入ればホッとする室内空間が迎えてくれるといったところでしょうか。
そして、暮らしの達人に向けた、コーディネートの多様性も重要なポイント。つまり、インテリアの邪魔をしないニュートラルな内装デザインを心がけます。

では、BROOKのセオリーどおり、まずは外観のデザインからいってみましょう!
今回、注目すべきは立地条件です。都市であることはもちろんのこと、コンセプトハウスが2棟並ぶ条件なので、デザインが単独ではなく、良くも悪くも連続性が生まれてしまうということ。それでいて、オーナーになる方は別々なので、そのバランスをとること。
当初、まるっきり別のテイストで2棟を考えましたが、どうしてもピンと来ない。
かなりあれこれ悩んだ末の結論。
「同じ建物を色違いで!」
デザインは統一して、色を反対の印象にした時にどうなるか?
今回はこれをやってみることにしました。室内空間のテイストも「色」の印象で対照的に作ってゆくことで面白い効果が生まれるかも!
つまりは、二つで一つのデザインということ。

そもそも、このエリアの街並みは、古くからの建物と90年代の建物もチラホラ見受けられるような雑多な感じです。ここは、時代を感じさせないようなシンプルでクールな印象を持つ建物が似合いそうです。都市型の住宅ですからシャープな印象に仕上げたいという思いもあり、今回はあえて塗り壁ではなく、鋼材のクールさで覆い隠すような印象で作ってみることにします。
今回、外壁を選定するにあたって、新しい材料を検討。しかしながら、秋田県内に施工例のない材料ゆえ、盛岡までお出かけして実物を拝見させていただきました。実際の建物を見た瞬間、「これだ!」と言えるようなイメージにピッタリの素材でした。
ほっこりした暖かみのある室内空間を都市生活の喧騒から隔て、中の暮らしをガッチリと守っている印象が出せれば良いですね。外骨格的な鎧、ある意味「要塞」か「シェルター」。
外観デザインはそんなテイストで考えます。そして、せっかくの都市型住宅なので今回、遊び心で「夜に映える家」を作ってみようと思います。もちろん、昼間見てもカッコイイ建物にしますのでご安心を(笑)!

まずは外観のディティール。
外側をクールなメタルで鎧のように。そしてデザイン上の一番の特徴としては二階をオーバーハングさせたこと。それと二階には横スリット窓。これにより、オーソドックスなスクエアデザインながら、動きが生まれるものと思います。
「夜に映える家」とは?オーバーハングした一階の軒下に、ダウンライトを仕込んで一階を照らします。そして二階部分は横スリットから漏れる光が!夜に大開口のサッシに取り付けたシャッターを下ろせば要塞化も完了です。

そして室内空間です。
こちらはいつものBROOKスタイル。
無垢材の幅広床に巻き込みのクロス仕上げでスッキリとした中に暖かい印象。どんなインテリアコンセプトでも軽快に対応できるはず。
そして、今回室内で注目すべきはスケルトンの階段です。このコンセプトハウス専用設計で、らせん階段のような印象のスケルトン階段です。設計の三浦曰く「ハイパースケルトン!」だそうです(笑)。
私からのオーダーは「オブジェのような階段。全体的に暖かい印象の室内を一点だけ引き締めるようなクールなアクセントをお願いします!」といつものムチャぶり。
だいぶ、徹夜が続いた様子で階段のデザインが出来上がったら真っ白に燃え尽きていました(笑)!
この階段、一階の大きなサッシからちょうど真ん中に見えるポイントですから、ちょっと無理してお願いしました。

なにしろ、まだできていない建物を文章で表現する事には限界がありますが、それぞれの頭の中で楽しく想像を巡らせていただきながら、完成お披露目を迎えていただくのも臨場感があるのでは?
平面図やパースを載せてもいいのですが、ここはせっかくなので想像力で楽しんでいただきたいですね。
もちろん、通常のお客様との打合せの際はしっかりと図面もパースもお見せしますが!(笑)
この建物、外観と室内空間のギャップが楽しいことになりそうですよ!
次回は「間取り」のお話です。約1週間後の更新予定です!

AUTHOR:BROOK Inc.

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